MAGIC
/ Speed Star マジック「スピード・スター」 ¥3,000(廃盤) MECR-30032 (meldac) 1.GOLDEN SUMMER 2.東京バーニング・タウン 3.傷だらけのパラダイス 4.MOTHER 5.クロスロード 6.Dancin' Dancin' Dancin' 7.LAST SUMMER 8.恋のダイヤモンド・リング 9.あの頃へ50マイル 10.CAFE CHINA MOON 11.CRAZY FOR YOUR LOVE | |
レコーディング使用機材 |
サード・アルバムのプロデューサー魚海さん、そしてNOBODYから学んだ事と60年代の音楽との出会い。これは本当に大きな音楽性の転機になった。俺の中にあるロカビリー・フィーリングとの融合でその後の作曲過程が一気にスムーズになって、「スピード・スター」 用の曲はどれも自信作が揃えられた。自分がやりたいポップなロカビリーがよりシンプルでキャッチーに表現できるようになってきたのがこの頃。そして初めてアメリカの土を踏んだのもこの頃。ちょうどロンドンでマジックのビデオ撮影があって「海外って簡単に行けるんだ!」ってことを知ってしまったのだ。おまけにアメリカの有名ビンテージ楽器店のカタログを入手してしまったから、もう行かない手は無い。そこでゲットしてきたグレッチが今回のレコーディングのメイン・ギターとなる1959年の6120。そのちょっと前には1961年のベースマンもゲットしてたし、やっと理想のサウンドにも近づいてきたね。この6120とホワイト・トーレックスのベースマンの組み合わせはブライアン・セッツァーのイメージが強すぎたから最初はあえて外してたんだよね。で、よりデカいホロウ・ボディーのシンクロマチックやツイードのベースマンなんかを使ってたワケなんだけど、やっぱり落ち着いてしまったのがブライアンのセット。ホントにメッチャ遠回りしたよ。シンクロマチックの改造代だけで6120が余裕で買える金額をつぎ込んでたからね。(笑) レコーディングで忘れられないのは、初めてボーカルをとった「恋のダイヤモンド・リング」。コトの成り行きはいうと・・・リハーサル・スタジオで新曲の練習をしてるときに俺が仮歌をデタラメ英語で歌ってたのね。そのとき「この曲、ケンちゃん歌ってみなよ!」っていうプロデューサーの突然の一言。「ハァ〜!?」とは思ったものの、俺もまんざらではない。歌に自信は無いけど冒険心がムズムズして「よっしゃ、一丁やってみっか!」ってことでで決定。ところがところが、歌ってのはムズカシイのよ。それに気づいたのは本番のレコで一発録音したとき。もう俺の想像を遥かに超えた音程のハズレ具合と下手さ加減に目の前が真っ暗になったっけ。たぶんそれを聴いてたメンバー&スタッフ一同そうだったに違いない。ココではこんな感じに歌って、あそこではワオ〜ってシャウトして・・・なんてイメージだけは完璧に出来上がってるんだけど、なにしろ音程が狙った所にいってくれないのだ。そう、「音痴」。野球でいえば「ノーコン・ピッチャー」。危険球、マジ多すぎ。(笑)それでもどうにかこうにか録音を終えて作品になったけど、いまだにマトモに聴けないのがこの曲。これは俺にとって一生の後遺症として残るんじゃないか?(笑)でもこのレコーディングが終わった時は、4枚目のアルバムにして初めて満足度100%の作品が完成した充実感でいっぱいだったよ。 Copyright(c) JOHNNY KOOL All Rights Reserved
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