MAGIC
/ LEVI DEXTER & MAGIC マジック「リーヴァイ・デクスター&マジック」 ¥3,000(廃盤) MECR-30046 (meldac) 1.OTHER SIDE OF MIDNIGHT 2.DANCE TO THE BOP 3.GO GO GO 4.RIP IT UP 5.LONESOME TRAIN 6.SIXTEEN CHICKS 7.ALL I CAN DO IS CRY 8.SLOW DOWN 9.BABY,LET'S PLAY HOUSE 10.BLUE DAYS BLACK NIGHTS 11.ROCK-A-BEATIN' BOOGIE 12.ROCK'A BEAT | |
レコーディング使用機材 |
ちょうど「GOLDEN SUMMER」をリリースした頃にリーヴァイ・デクスターがジャパン・ツアーで来日。もちろんLEVI & THE ROCKATSやRIPCHORDSの音源は聴いてたから千葉のライブハウスへ足を運んでみた。歌が聴きたいというよりはリーヴァイの生バップの方に興味があったんだけど、いざ本物を見てみると俺の目はいつのまにかロン毛のギタリストに釘付けになっていた。どう見てもそのルックスはロカビリー野郎じゃない。ってかハードロッカー!?(笑)ところがその外人がメッチャうまいのだ。リーヴァイをはじめとするメンバーはやたらパワフルで「さすが肉食の国から来ただけあるぞ」と感動してたんだけど、ロン毛のギタリストはギブソンのフルアコをいとも簡単に操ってロカビリーだけじゃなくカントリー、ジャズ、ブルース・リックをビシバシ決めて縦横無尽にプレイしている。おまけにライブハウスのギター・アンプであろうツイン・リバーブで素晴らしくイイ音を出している。どう見てもタダ者じゃない。すっかり参ってしまった俺はライブ終演後に後片付けをしてるロン毛のギタリストに話しかけてみた。すると国から持ってきたコンパクト・エフェクターを見せてくれた。見ると普通にどこにでもあるアイバニーズのTS-5チューブスクリーマーとBOSSのデジタル・ディレイだけ。「へぇ〜、うまいギタリストはこんなセットでもイイ音出すのかぁ〜」とカルチャー・ショックを受ける。そして話を続けてると、そのロン毛君は「デザート・ローズ・バンド」っていうカントリー・バンドのギタリストだということが発覚。「ん!?俺そのバンドのCD持ってるぜ」と意気投合すると、ALBERT LEEと無名ギタリストとの3人で「HELLCASTERS」というバンドでCDを出すとか色々興味深い話をしてくれた。その後しばらくしてメンバーは変わったけど確かに「HELLCASTERS」の超ハイ・テク・アルバムも発売されたときは感動もひとしお。で、その来日時にリーヴァイ一行がマジックの所属事務所に遊びに来てね、そのとき「GOLDEN SUMMER」のプロモーション・ビデオを見たリーヴァイも東洋のロカビリーにカルチャー・ショックを受けたらしい。(笑)それがきっかけとなってロカビリー・アイドルとの夢のコラボレイト「LEVI DEXTER & MAGIC」が実現したのだ。
当初はマジックのオリジナル曲をリーヴァイが英語で歌うという企画だったんだけど、プリプロをしているうちにオリジナル・ロカビリーのカバーを中心に制作するという流れになっちゃった。なんせリーヴァイはマジックの曲よりもカバーを歌ってた方が数倍カッチョ良かったからね。このレコも前回のロンドン・レコーディングを見習って「クリック無しの一発レコ」。ギターはレコーディングに威力を発揮するということがわかった57年の6120をダイナコンプ経由でベースマンにプラグ・イン。ダイナソニック・ピックアップの素直な音が録れたと思うよ。リーヴァイとは超カタコトの英語でお互いにコミュニケーション不足だったのは否めないけど、ロカビリーが好きなミュージシャン同士だからこそナントカ作品が完成したんだよね。実際よくわからないアイ・コンタクトも多かったけど楽しいレコーディングだったね。
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