RODEO / GO GO GO
ロデオ「ゴー・ゴー・ゴー」
¥3,060
MECR-30112 (meldac)
RODEO / GO GO GO
RODEO / GO GO GO

マジックと同様、ロデオのセカンド・アルバムもファーストをリリースしてホッと一安心したところでセカンドの準備!ってな段取りだったなぁ。ただマジックと違うのはロデオの場合、曲作りと同時進行してレコーディングの段取りもやらなきゃいけない。この辺に慣れていない俺達はいちいち段取りに時間がかかるんだよね。レコーディング・スタジオやレコーディング・エンジニアにしても金額交渉して少しでもディスカウントしてもらったほうが良いじゃん!?その結果、このときのエンジニアはマジックのサードを担当したエンジニアさんに決定。前回の「ハート・ビート」はユニットっていう形になったこともあって、レコーディング方法を従来の一発録りじゃなくて「ドラム→ベース→ギター」って順番に音を重ねる方式で録音してみた。でもやっぱり重ねて録音するのは時間も経費もかかるし、ロカビリーのグルーブを表現するには一発録りでしょ!ってことでヒロシさんがドラムを担当することに。そのお陰でドラムのスタジオ・ミュージシャン代も要らなくなるし。(笑)ベーシックのリズム・トラックをスタジオで録り終えると、次の行程であるギター・ダビングは地元近所の別のスタジオへ。ギター・ダビングは俺一人でやれば良いからフツーのリハーサル・スタジオを一週間とかロック・アウトして借りきったんだよね。その頃俺とヒロシさんはデジタルMTRの「adat」っていう当時最高のハイテク録音マシーンを一台ずつ持ってたから、それにリズム・トラックを流し込んでリハスタに持ち込んだんだよ。普通のレコーディング・スタジオは一日10万円はかかるから地元のリハスタを一日2〜3万で借りれば相当の経費削減。通いも楽だしこれはナイス・アイディアだった。しかもギター・ダビングのエンジニアは俺だからエンジニア代も不要!ところが予定は完璧だったはずなんけど実際はそんなに甘くなかったのだ。スタジオ内でギターをガ〜ンと鳴らすとヘッドフォンはそれ以上にボリュームを上げなきゃ演奏が聴こえない・・・。爆音に次ぐ爆音を聴いて耳がバカになった後に正確なモニタリングが出来るワケがないのだ。しかもセルフ・レコーディング初心者の俺にマトモな音が作れるワケがない。(笑)半狂乱になりながらも一通りのダビング作業を終えると今度は「adat」を持ってミックス・ダウン用のスタジオへ。ここで再びリズム録りのエンジニアさんと再会して今度はベーシックのリズム・トラックと「adat」の音をスタジオで合体。これが終わると次は最終行程のマスタリング・スタジオへ。やっとあれこれ苦労した結晶がCDになるかと思いきや、ここで問題勃発・・・。マスタリング・エンジニアさんが「音が悪い」とのコメント。確かに痛いトコを突かれたのだが、もう予算枠が無いときた。そこでそれをフォローするためにマスタリング・エンジニアさんが自らミックス・ダウンからやり直しを提案。「ラッキー!」音は少しでも良いに越したことがないじゃん!?せっかく苦労してミックスしてもらった1stミックスをボツにするのはエンジニアさんに申し訳なかったけど、より良い作品を目指してマスタリング・エンジニアさんに2ndミックスをお願いすることにした。そんなこんなで山あり谷ありのレコーディング作戦を敢行したのがこのセカンド・アルバム「GO GO GO」。初のセルフ・ギター・ダビングで精魂尽き果て、その後のボーカル・ダビング時には風邪をひいてしまうという最悪のコンディションだったけど、多々勉強にはなったアルバム制作だったよ。今回は「経費削減」が一大テーマだったけど、ぶっちゃけどれだけの経費だったかというと総経費550万。ちなみに前作の「ハート・ビート」は800万。俺がいたマジックの最後の頃は1,500万だったからコスト・ダウンっていう面では頑張ったぞ。そしてさらなるコスト・ダウンとサウンド向上を求めてサード制作に向かうのである。

レコーディング使用機材
1957年 グレッチ 6120
1956年 グレッチ 6120
グレッチ ランチャー

1964年 フェンダー ベースマン・アンプ
1962年 フェンダー コンサート・アンプ
MXR ダイナコンプ
ヒュース&ケトナー TUBEMAN
エコープレックス EP-1


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